エンジンオイルの色が黒い!?確認の仕方や解決策を徹底解説!


 「エンジンオイルの色は確認が必要なのか」と、疑問に感じる方もいるでしょう。

車体同様にエンジンオイルも劣化するため、定期的な確認が必要です。確認した際に、オイルの色が黒色の場合、エンジントラブルにつながる恐れがあります。

この記事では、エンジンオイルが変速する理由や放置をした場合の影響を解説します。エンジンオイルの色が変色してきた気がすると感じている方はぜひこの記事を参考にしてみてください。

     【目次】
  1. エンジンオイルの色が黒くなる理由とは?
  2. エンジンオイルの色が黒くなるとヤバい!?放置しているとどうなる?
  3. エンジンオイルの色が黒くなりやすいときは?
  4. 【やり方の見本】エンジンオイルの色を確認方法は?汚れの目安は?
  5. エンジンオイルの色が気になるときの解決方法は?
  6. エンジンオイルの色に関するFAQ
  7. まとめ

エンジンオイルの色が黒くなる理由とは?

まず始め、エンジンオイルが黒く変色してしまう理由について解説します。理由は大きく分けて2つあり、以下の通りです。

  • 清浄機能が作動している
  • 車の走行距離が長くなっている

これらの理由について1つずつ解説しますので、まずは黒く変色してしまう理由について理解しておきましょう。

エンジンオイルの清浄作用が機能しているため

エンジンオイルが変色する理由として、清浄機能が作動していることが挙げられます。

車を走行する際、道路の汚れや部品の摩擦によって、排出される細かな鉄粉などを吸着させることが原因となります。また、ススやスラッジなども発生するため、エンジンオイルの役割の1つである清浄機能でエンジン内部の汚れが蓄積しないようになっていてそれが原因でも変色します。

汚れを吸着させる量や頻度が多くなると、清浄しにくくなり、エンジンオイルは黒く変色するのです。

車の走行距離が長くなっているため

エンジンオイルは、車の走行距離が長くなってくると、色が変色してきます。

砂利道やエンジンに負荷をかけるような走行環境も、オイルが変色する原因です。車の走行距離が長くなると、エンジンに大きな負担をかけるためエンジンオイルの交換時期が早くなります。

高速道路の利用など、走行スピードが速い場合もエンジンオイルの変色につながりやすいです。

エンジンオイルの色が黒くなるとヤバい!?放置しているとどうなる?


変色したエンジンオイルを放置した場合、車にはどのような悪影響があるのでしょうか?

    • 車の性能が著しく低下する
    • エンジンの焼きつきが起こる
    • オイル上がり

このような各影響について、1つずつ詳しく解説していきます!

エンジンオイルの色が黒いと車の性能が著しく低下する

エンジンオイルの色が黒いと車の性能が著しく低下し、その1つに燃費の低下があげられます。エンジンオイルの役割である「密封」機能が作用しなくなるからです。車の燃費は、燃費ガスの漏れを防いで気密性を保つエンジンオイルによって維持されています。

変色したエンジンオイルを放置したままにすると、密封性が維持できなくなり、結果的に燃費の低下につながります。

また、エンジンの部品は、回転・往復運動を高速で車にエネルギーを発生させているため、オイルが部品同士の摩耗を防ぐ潤滑機能を果たしています。

しかし、オイルが劣化すると徐々に粘度は柔らかくなり、摩耗や抵抗を軽減できずに回転運動の滑らかさがなくなります。エンジンだけではなく、車体トラブルの可能性が高くなるでしょう。

エンジンの焼き付きが起こる

変色したオイルを放置した場合、劣化によるエンジンの焼き付きが起こります。

一般的に、エンジンオイルの役割である「冷却」「潤滑」によって、焼き付きを防いでいます。冷却はエンジンの高温を防ぎ、潤滑は部品同士の摩耗速度を落とす役割があります。

しかし、変色するほど劣化したエンジンオイルでは、対処しきれないことから交換が必要です。劣化を放置したままにすると、エンジンおよび車体にまで影響を及ぼします。

  

オイル上がりにつながる

変色したエンジンオイルを放置したままの場合、オイル上がりにつながる恐れがあるので注意が必要です。

エンジンオイルは気密性の機能も担うため、劣化するとエンジン部品同士の摩耗や摩擦によって隙間が広がります。部品同士の隙間が広がると、エンジンオイルが流れ出てガソリンと一緒に燃焼されます。

オイルとガソリンが燃えると、白煙が排出されオイルの焼けた匂いがするのが特徴です。また、オイル漏れにもつながりかねないため、白煙を確認した時点で点検を行いましょう。

エンジンオイルの色が黒くなりやすいときは?


エンジンオイルが変色しやすい主な要因は、2つあります。

    • 汚れを取り込んで蓄積するから
    • 酸化劣化するから

エンジンオイルは、燃料の燃えカスであるススやスラッジなどの汚れを常に吸着させ、清浄機能でエンジン内部を綺麗に保っています。

しかし、エンジンオイルを交換しないと汚れが蓄積してオイルが汚れるので注意が必要です。

また、エンジンオイルは熱や空気によって酸化劣化するため、オイルの変色につながります。密封性があっても、完全な密封ではないため、交換をしないオイルは黒くなりやすいです。

さらにシビアコンディションと呼ばれるような過酷な走行環境ではエンジンオイルの色が黒くなりやすいときがありますので、その点についてもご紹介します。

オフロードや雪道などの悪路面を走るとき

まず1つ目は悪路走行が多いときです。

具体的にはオフロードや雪道、でこぼこ道、砂利道などがあげられます。これらの道を頻繁に走行する方はエンジンオイルの劣化が早くなるでしょう。

運転手が大きな揺れを感じるほどのでこぼこ道などは悪路に該当します。このような走行が全体の30%を締める場合は悪路での走行が多いと言えるでしょう。

高速道路や坂道などを頻繁に走行するとき

2つ目は高速道路、坂道などを多く走行するときです。

特に急な勾配の坂道をよく通る方は本来の燃費を発揮することも難しく、エンジンにかかる負担も大きくなります。

エンジンが十分に温まらない走行を繰り返すとき

3つ目は街乗りと呼ばれるような短距離走行を繰り返すときです。

車の部品には設計上の適温というものがあり、エンジンオイルは80~90℃が適温だと言われています。しかし、短すぎる走行ばかりを繰り返しているとエンジンオイルが温まらず、本来のコンディションを発揮できません。

長距離の走行も車にとっては負担ですが、短距離の走行ばかりを繰り返すのも良くないということですね。

1年で2万km以上走るとき

4つ目は、シンプルに走行距離が多いときです。

乗用車の年間走行距離は一般的に1万km程とされており、2万km以上の走行は走行距離が多すぎるということになります。多く乗れば乗るほど部品やオイルの消費が激しくなりますので、一般的なメンテナンスだけでは不十分でしょう。

【やり方の見本】エンジンオイルの色の確認方法は?汚れの目安は?

オイルレベルゲージをウエスで拭き取る方法によって、 エンジンオイルの色を確認できます。

劣化したオイルは、黒色やこげ茶色など濁った色をしています。ただし、色だけではなく、粘度が弱く、サラサラした感じになっている場合は早めの交換がおすすめです。

細かな確認方法について解説しますので参考にしてみてください。

①エンジンオイルの色を確認するときは服装に注意

エンジンオイルの色を確認する際には必ず汚れても良い服装で行いましょう。

服に付いた油汚れは綺麗に落とすことが難しく、時間が経つとシミになってしまいます。また、エンジンオイルの匂いは洗濯をしても残ってしまい、他の洗濯物に匂いが移る可能性が高いです。

もし服に付着してしまった場合は40℃~60℃のお湯に漬けて汚れを浮かし、食器用洗剤と歯ブラシで汚れの部分をピンポイントで洗浄すると良いでしょう。

②エンジンを停止させる

続いて車を平行な場所に移動させてエンジンを停止させます。

平行な場所に移動させる理由としては、エンジンオイルがどちらかに偏った状態ですと量の確認が適切に行えないからです。

また、エンジンを切った直後はエンジンルーム内が高温になっている可能性があります。エンジンルームが十分に冷え切った状態で行いましょう。

③エンジンオイルの色のチェック

ここからはエンジンオイルの色のチェックを行います。チェックの際には汚れてもいい布、もしくはキッチンペーパーなどを用意しましょう。

エンジンルーム内にはエンジンオイルの量を確認するための、「オイルレベルゲージ」はついています。持ち手のリングの部分がオレンジ、もしくは黄色の細長い棒状のものです。

まずはこれをゆっくりと引き抜き、用意した汚れてもいい布(キッチンペーパー)で付着しているオイルをふき取ります。この時にオイルの色をチェックし、「変色していないか?」「ザラザラした感触はないか?」を確認しましょう。

エンジンオイルの色が透明感のある赤茶色、黄色であれば問題ありません。

黒、もしくは焦げた茶色といった色に変色している場合は要注意です。

④エンジンオイルの色だけでなく量のチェック

続いてエンジンオイルの量も確認していきます。

先ほど拭き取ったオイルレベルゲージを再度差し込み、再び引き抜くことでオイルの量をチェックできます。この時、オイルレベルゲージを根本までしっかりと差し込むようにしてください。

オイルレベルゲージの先端には点が2つあり、どこにオイルの跡がついているかでオイルの量が適切かどうか判断できるのです。

上の点は上限、反対に下の点は下限という意味で2つの表記の間にオイルの跡がついていれば問題ありません。上の点より上に跡がある場合はオイルが多すぎる、下の点より下に跡がある場合はオイルが少なすぎるということです。

以上でエンジンオイルの色と量の点検は終わりです。自宅でも簡単に行えますので日々の点検に取り入れてみてください。

エンジンオイルの色が気になるときの解決方法は?

エンジンオイルの色と量の確認方法が分かりましたね。

もし、点検の際にエンジンオイルの色が黒、もしくは焦げた茶色だった場合はどうしたら良いのでしょうか?

ここからは、エンジンオイルの色が気になるときの解決方法も紹介します。

解決方法①エンジンオイルの交換

1つ目の解決方法はエンジンオイルの交換です。

エンジンオイルの交換頻度の目安は、3,000km~5,000kmと言われています。走行距離が伸びれば伸びるほどエンジンオイルの劣化が進んでいるため、5,000kmを超えてしまった場合はエンジンオイルの状態を確認すると良いでしょう。

ただし、走行距離に限らず走行環境の悪い状態で走行する機会が多い方は、もっと早くに交換したほうがいい場合もあります。

オイル交換には「上抜き」と「下抜き」の2つの方法があります。自分で行う際には上抜きという方法が良いでしょう。上抜きはオイルチェンジャーホースを差し込んで古いエンジンオイルを抜き、新しいエンジンオイルを注入するだけです。

反対に下抜きという方法は車体下部のドレンボルトを外し、エンジンオイルを下から抜く方法になります。こちらの方法は古いエンジンオイルを余すことなく抜くことができますし、幅広い車体で行うことが可能です。

しかし、作業自体が自宅では簡単に行えないものばかりですので故障や怪我のリスクが高いと言えるでしょう。

解決方法②エンジンブラッシング

2つ目はエンジンオイルを交換してもすぐに変色してしまう場合の対策です。エンジンブラッシングと呼ばれるもので、専用の道具を用いてエンジン内部の汚れを落とします。

簡単に言うとエンジン内部の洗浄を行い、汚れの元を一層するというものです。

エンジンブラッシングは必ずしも必要なメンテナンスではありませんが、オイル交換の期間が少し空いてしまったときなどにおすすめです。エンジン内部の汚れはエンジンオイルの汚れだけでなく、燃費の低下、エンジンがかかりにくくなるなどの不調も引き起こします。

しかし、車によっては行えない場合は故障の原因となる可能性もありますので、車のプロと相談の上で実施しましょう。

エンジンオイルの色に関するFAQ

エンジンオイルの変色に対して、よくある質問は以下です。

エンジンオイル漏れの色は何色?

エンジンオイルが漏れているか判断するには、色や匂いを確認して見ましょう。漏れている液体が茶色、もしくは焦げた茶色など粘度のあるものであればエンジンオイルの可能性が高いです。

また、オイルはゴムが焼けるような独特な匂いがします。色と匂いの両方で判断すると良いかもしれません。

液体が赤、緑、オレンジなど明るい色の場合はウォッシャー液やクーラントの可能性が高いでしょう。

エンジンオイルの色は交換直後どんな色?

エンジンオイルは、通常透明感のある黄色や赤茶色が最初の色です。

汚れの蓄積や劣化が進むと、濁ったこげ茶色・黒色に変化していきます。エンジンオイルの点検時などに、ウエスに汚れが付着したり色が不自然に感じたりした場合は、劣化している合図です。

また、新品のエンジンオイルを見る機会は少ないため、写真などを残して見比べると劣化がわかりやすいです。

エンジンオイルの色が茶色くなるのは?

新品のエンジンオイルは透明感のある黄色、赤茶色が一般的です。

なぜエンジンオイルの色が変化するのかというと、エンジンの熱が加わることで茶色く変色していくからです。また、エンジンオイルは清浄作用を持っていますので細かな汚れを吸着し、黒く変化していきます。

エンジンオイルの交換の相場はいくら?

エンジンオイルの交換にかかる費用は、3,000円~10,000円程です。

金額に差がある理由としては車種やエンジンオイルの種類、総排気量によって値段に差が生まれるからです。お店によっては総排気量で一律の金額を設定している場合もありますので確認してみましょう。

エンジンオイルは大体何年で交換?

エンジンオイルの交換は一般的に3,000km~5,000kmごとが良いとされています。

期間にすると3か月~6か月の交換が理想的です。エンジンオイルは時間によっても劣化していきますので、動かしていない車も半年に一回はオイル交換をすると良いでしょう。

まとめ


エンジンオイルが変色すると、劣化している証拠です。黒色やこげ茶色などをしていると、特に汚れているため、速やかなオイル交換を行う必要があります。

オイルレベルゲージをウエスで拭き取った際に、小さくキラキラしたものが付着している場合は、汚れが蓄積しているので交換すると良いでしょう。

エンジンオイルの劣化は色だけではなく、オイルの粘度にも注意しましょう。粘度の強度は車体の内部に大きな悪影響を及ぼします。エンジンオイルが劣化した場合は、放置せずに交換してください。

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