夏の暑さや冬の寒さから車内を守ってくれるエアコン。快適なドライブに欠かせないエアコンですが、効きが悪いと感じたことはありませんか?もしかしたら、エアコンガスが不足しているのかもしれません。
この記事では、車のエアコンガス補充にかかる費用相場、ガスの種類や補充の目安、さらに自分で補充する方法と業者に依頼する方法の違いまで詳しく解説します。エアコンガス補充の費用を安く抑えたい方、補充時期を知りたい方、ご自身で補充に挑戦しようと考えている方は必見です。
車のエアコンのガスの役割と種類!減るとどうなる?
車のエアコンは、快適な車内環境を作る上で欠かせない装備です。そのエアコンの冷媒として使われているのがエアコンガスです。ここでは、エアコンガスの役割や種類、ガスが減少した際に起こる問題について解説します。
エアコンガスの役割
エアコンガスは、冷媒としてエアコンシステム内を循環し、気化熱を利用して車内の温度を下げる役割を果たします。
簡単に言うと、液体のエアコンガスが気体になる際に周りの熱を奪うことで、車内を冷やすのです。このサイクルを繰り返すことで、常に冷たい空気を車内に送り込むことができます。
エアコンガスの種類
現在、カーエアコンで使用されている主なガスは「R-134a」と「R-1234yf」の2種類です。以前は「R-12」と呼ばれるガスも使用されていましたが、オゾン層破壊への影響から現在は使用されていません。
種類 | 特徴 | 採用車種 |
---|---|---|
R-12 | オゾン層破壊係数が高い 現在では使用されていない |
1990年代前半以前の車 |
R-134a | R-12の代替冷媒 地球温暖化係数が高い |
1990年代中盤〜2010年代前半の車 |
R-1234yf | 地球温暖化係数が低い 可燃性がある |
2010年代中盤以降の車 |
新車では、地球温暖化への影響が少ないR-1234yfが主流となっています。しかし、既存の車種ではR-134aが masih広く使われています。ご自身の車のエアコンガスがどの種類かを確認するには、ボンネット内にあるラベルや取扱説明書を参照してください。
エアコンガスが減ったときに起こること
エアコンガスが減ると、エアコンの効きが悪くなります。具体的には以下のような症状が現れます。
- 冷風が出ない、または冷え方が弱い
- 送風口から温風が出る
- エアコンのコンプレッサーが作動しない、または異音がする
- 燃費が悪化する
これらの症状が現れた場合は、エアコンガスが不足している可能性が高いです。ガス漏れなどが発生している可能性もあるため、早めに点検・修理を行うようにしましょう。放置するとコンプレッサーの故障など、より大きなトラブルにつながる可能性があります。
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車のエアコンガス補充にかかる費用目安
車のエアコンガス補充にかかる費用は、補充方法や補充するガスの種類、車の車種などによって異なります。大きく分けて、自分で行う場合と業者に依頼する場合の2つのパターンがあり、それぞれ費用が異なります。
エアコンガスの金額
エアコンガス自体の価格は、ガスの種類や販売店によって異なります。代表的なカーエアコンガスであるHFC-134aの場合、缶入りのDIY向け製品で1,000円~3,000円程度で購入できます。
また、より環境に配慮した新冷媒HFO-1234yfは、HFC-134aよりも高価で、DIY向け製品でも5,000円~10,000円程度が相場です。なお、業者に依頼する場合、ガス代は作業工賃に含まれる場合が多いです。
自分で行う場合にかかる費用
自分でエアコンガスを補充する場合、必要なのはガス缶と、場合によっては補充に必要なホースやアダプターなどのキットです。ガス缶は前述の通り1,000円~10,000円程度で購入できます。補充キットは1,000円~5,000円程度で販売されています。
そのため、自分で行う場合の費用は、合計で2,000円~15,000円程度となります。
セルフのエアコンガス交換はおすすめできない?
エアコンガス補充は、一見簡単そうに見えますが、適切な手順で行わないと、エアコンシステムの故障やガス漏れなどのトラブルを引き起こす可能性があります。
また、冷媒は種類によって地球温暖化係数が大きく異なるため、誤った種類のガスを補充すると環境への影響も懸念されます。そのため、専門知識や技術がない場合は、業者に依頼することをおすすめします。
業者に依頼する場合の費用(工賃)
業者にエアコンガス補充を依頼する場合の費用は、ガスの種類、車種、業者によって異なりますが、一般的には5,000円~15,000円程度が相場です。ディーラーや整備工場、カー用品店などで作業を依頼できます。
業者 | 費用の目安 |
---|---|
ディーラー | 10,000円~15,000円 |
整備工場 | 7,000円~12,000円 |
カー用品店 | 5,000円~10,000円 |
上記はあくまで目安であり、実際の費用は業者に見積もりを取ることが重要です。また、真空引きやコンプレッサーオイルの補充など、追加作業が必要な場合は、別途費用がかかることがあります。
エアコンガスクリーニングとしてまとめて行うことが多い?
エアコンのガス補充と合わせて、エアコンガスクリーニングを行うことも多いです。エアコンガスクリーニングは、エアコンシステム内部の汚れや水分を除去し、エアコンの性能を回復させるためのメンテナンスです。
ガス補充と同時に行うことで、より効果的にエアコンの効きを改善できます。エアコンガスクリーニングの費用は、業者や作業内容によって異なりますが、5,000円~10,000円程度が相場です。ガス補充とセットで割引になる場合もあります。
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車のエアコンガスの補充目安も解説!
車のエアコンガスは、適切な時期に補充することで、エアコンの性能を維持し、快適な車内環境を保つことができます。エアコンガスの補充が必要な目安となるサインや、補充頻度について詳しく解説します。
エアコンガスの補充頻度と目安
エアコンガスは、完全に密閉されているわけではなく、微量ながら時間とともに減少していきます。そのため、定期的な補充が必要です。
一般的には、2~3年に一度の補充が推奨されていますが、車の使用状況や環境によって異なります。以下のサインが見られた場合は、補充を検討しましょう。
- エアコンの効きが悪い
- 送風口から出る風がぬるい
- 異音や異臭がする
- ガス漏れを確認した
これらのサインは、エアコンガス不足以外にも、コンプレッサーの故障や、その他のエアコンシステムの不具合が原因である可能性もあります。そのため、専門業者に点検してもらうことをおすすめします。
エアコンガス量の点検方法
エアコンガス量が適切かどうかは、ゲージマニホールドと呼ばれる専用の機器を用いて測定します。この作業は、専門的な知識と技術が必要となるため、カー用品店や整備工場などの専門業者に依頼するのが一般的です。
また、一部の車種では、エアコンの自己診断機能が搭載されている場合があり、ガス量の低下を警告灯などで知らせてくれることもあります。取扱説明書を確認するか、ディーラーに問い合わせてみましょう。
補充時期の判断基準
エアコンガスの補充時期は、走行距離や使用頻度、車の保管環境などによって異なります。以下の表を参考に、ご自身の車の状況に合わせて判断しましょう。
使用状況 | 補充目安 |
---|---|
毎日使用する | 2~3年ごと |
週に数回使用する | 3~4年ごと |
あまり使用しない | 4~5年ごと |
上記はあくまでも目安であり、エアコンの効きが悪いと感じたり、上記で示したような兆候が見られた場合は、早めに点検・補充を行うことをおすすめします。
また、新車から5年以上経過している場合は、一度専門業者にエアコンシステム全体の点検を依頼することを検討しましょう。予防的なメンテナンスを行うことで、エアコンの寿命を延ばし、快適なカーライフを送ることができます。
カーエアコンのメンテナンス
エアコンガスを補充するだけでなく、定期的なメンテナンスを行うことで、エアコンの性能を維持し、故障を予防することができます。以下のようなメンテナンスを合わせて行うことをおすすめします。
- エアコンフィルターの交換:1年または10,000kmごと
- エバポレーターの洗浄:2~3年ごと
- コンプレッサーオイルの交換:エアコンガス補充時
これらのメンテナンスを行うことで、エアコンの効率を向上させ、燃費の改善にも繋がります。快適な車内環境を保つためにも、定期的な点検と適切なメンテナンスを心掛けましょう。
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車のエアコンのガス補充は適切に行おう
エアコンのガス補充は、快適な車内環境を保つために重要です。ガスが不足すると冷房効率が低下し、燃費悪化にも繋がります。ご自身で補充する場合は、必要な機材やガスを購入する費用がかかりますが、安全面や正確性を考えると、カー用品店やディーラー、整備工場などの専門業者に依頼するのがおすすめです。
また、定期的な点検や補充を行うことで、エアコンの寿命を延ばすことにも繋がります。快適なドライブを楽しむためにも、エアコンガスの状態に気を配り、適切なメンテナンスを行いましょう。