エンジンオイルを購入する際には、オイルの種類や性能を重視しましょう。その中でも特に重要視するのが、エンジンオイルのグレードだという人も多いです。
ただ、エンジンオイルには、4つのグレードがあるので、どのグレードを選んだら良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、エンジンオイルのグレードやオイルの粘度などを解説します。
記事内ではエンジンオイルの情報以外に、エンジンオイルのグレードを理解する際に知っておきたいポイントもあわせて解説しています。エンジンオイルのグレードが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
ヨロストのエンジンオイルはこちら- 【目次】
- エンジンオイルのグレードとは?
- 粘度とは?エンジンオイルの基本的な表記の見方を解説!
- 【徹底解説】エンジンオイルのグレードを表で分かりやすく紹介!
- 添加剤・ベースオイルの特徴とポイントとは?
- 愛車に合うオイルの確認方法を紹介!
- まとめ
エンジンオイルのグレードとは?
エンジンオイルのグレードとは、「エンジンオイルの規格」のことです。
エンジンオイルの規格は、エンジンオイルごとにどのような性能を備えているのかを判断する基準になるものです。車種ごとに適用したオイルなのかも見極める材料になります。
エンジンオイルの規格はさまざまです。一般的にエンジンオイルのグレードの上昇に比例して、オイル自体の性能も良くなる仕組みになっています。その他、エンジンオイルのグレードでは、以下3つの効果も期待できるでしょう。
- 省燃費性能
- エンジンへの抵抗抑制効果
- 耐久性の向上
エンジンオイルのグレードが高い商品を車に使用しても、車種ごとに適したエンジンオイルを使用しなければ、オイルが持つ性能を100%発揮できません。
ヨロストのエンジンオイルはこちら粘度とは?エンジンオイルの基本的な表記の見方を解説!
エンジンオイルの粘度とは、液体の粘り具合のことです。
エンジンオイルがドロドロの状態の場合には、高粘度のオイルとして判断され、エンジンオイルがサラサラの状態では、低粘度となります
エンジンオイルの粘度は、温度によっても変化するため注意が必要です。
グレードのアルファベット
エンジンオイルのグレードはアルファベットの表記によって判断することができます。SN、SP、DL-1などでオイルの品質や性能によって制定されています。
具体的な規格の表示については、ガソリン車の表示が「S」、ディーゼル車が「C」で始まります。続いて「SA」や「SB」などの2文字のアルファベットが続いて、表記されています。
粘度の数字
「5W-30、0W-20、10W-60」といった表記を見たことがありますか?これはエンジンオイルの粘度(オイルのやわらかさ)を表す表記で、左の数字は低温粘度、右の数字は高温粘度を表しているのです。
左の数字は低温時のオイルのやわらかさを表しており、数字が低ければ低いほど低温時にやわらかいということになります。低温時にやわらかいオイルには、「燃費の効率が良い」「寒さに強く、エンジンの始動が良い」といった特徴があります。
右の数字は高温時のオイルのやわらかさを表しており、数字が高ければ高いほど高温時に硬いということになります。高温時に硬いオイルには、「熱に強く、高速道路の走行に適している」といった特徴があるのです。
【徹底解説】エンジンオイルのグレードを表で分かりやすく紹介!
エンジンオイルには、以下4種類のグレードがあります。
- 1.ACEA規格
- 2.ILSAC規格
- 3.API規格
- 4.JASO規格
それぞれのエンジンオイルのグレードを詳しく解説します
1)API規格
API規格は、アメリカ材料試験協会と米国石油協会、アメリカ自動車技術者協会の3社が定める規格です。
具体的には「省燃費性」「耐熱性」「耐摩耗性」の3つのアルファベットで規格を表示しています。
SA | 添加剤を含んでいない、いわゆるベースオイルのこと。運転条件が緩やかなエンジンに使用可能ですが、添加剤入りのエンジンオイルの使用を前提とした現代の車には使用できません。 |
SB | ベースオイルにかじり防止、腐食防止、酸化安定等を高める添加剤を加え、エンジンオイルとして最低限必要な機能を加えたオイルのことです。SAと同じく、現代の車には向きません。 |
SC | デポジット防止性や摩耗防止性、錆止め性、腐食防止性が備わったオイルのこと。1964~67年型のガソリン乗用車、トラックに満足して使用できるだけの品質を有しています。 |
SD | 全体的にSCより高い品質レベルを持ったオイルで、ブローバイガス還元装置を取り付けた1968~71年型のガソリン乗用車、またはトラックに使用できます。 |
SE | SDに比べ酸化、錆び、腐食防止等の性能が高いオイルで、1972~79年型のガソリン乗用車、またはトラックに使用できます。 |
SF | 酸化や錆び、腐食の他、摩耗防止性や高温・低温時のデポジットに対し、高い防止性能を発揮するオイルです。1980年型以降のガソリン乗用車、及びトラックに使用できます。 |
SG | SFよりも高い酸化安定性と耐摩耗性、耐スラッジ性を有しており、エンジンの長寿命化に役立つオイルです。1989年型以降のガソリン乗用車、またはトラックに使用できます。 |
SH | SGの性能に、さらに高温洗浄性やスラッジ防止性、省燃費性、低温始動性等を加えたオイルです。1993年型以降のガソリン乗用車、及びトラックに使用できます。 |
SJ | SHの性能をもとに、さらにせん断安定性、蒸発性を向上させたオイルです。1996年型以降のガソリン乗用車、またはトラックに対応しています。 |
SL | 2001年度に制定されたオイルで、高い省燃費性、排出ガス浄化、オイル劣化防止性能が付与されています。SJ以前のグレードに比べ、環境へ配慮した性能が付与されているのが特徴です。 |
SM | SLよりもさらに高い省燃費性、排気ガス浄化性能を有している他、耐熱性と耐摩耗性にも優れたオイルです。2004年度に制定されています。 |
SN | 2010年度制定のグレードで、SMよりも省燃費性能の持続時間が長いのが特徴です。また触媒保護性能と低温流動性も強化されており、酸化への耐性も向上しています。 |
SP | 2020年度に制定された、API規格では最新のグレードです。SN以前のオイルに比べ省燃費性能、耐スラッジ性等が向上している他、近年型の高性能エンジン機構にも対応しています。 |
2)ILSAC規格
ILSAC規格とは、日米の自動車メーカー組織である自動車工業会(ILSAC)が制定しました。
エンジンの小型高出力と環境負担低減を目的に制定された「エンジン用の規格」です。具体的な規格については、「GF」表記の後に1〜5までの数字が表記されています。大きい数字が表記されているほど、エンジンオイルのグレードが最新だと判断できます。
SL/GF-3 | 2001。以前の規格に比べ、省燃費性・排出ガス浄化・オイル劣化防止などの性能が向上。 |
SM/GF-4 | 2004。SL/GF-3に比べ、浄化性能・耐久性能・耐熱性・耐摩耗性に優れている。 |
SN/GF-5 | 2010。省燃費持続性の向上や触媒保護性能を強化。 |
SP/GF-6 | 2020。省燃費性を含む総合性能が向上し、最新のエンジン機構へ適応したオイルに。 |
3)JASO規格
JASO規格とは、日本自動車技術会(JASO)が制定した規格です。
JASO規格は、日本独自で定められています。国産のクリーンディーゼル車のエンジンに使用されるオイルが中心です。
具体的な規格としては「DL」もしくは「DH」の後に数字が表記されています。JASO規格は環境に優しく、高温酸化防止機能があるので、燃焼効率を考慮して選ぶことが多いです。
サイクルガソリン機関潤滑油規格
FA | 2サイクルエンジンに対し最低限の性能を有する |
FB | FAに比べて潤滑性、清浄性に優れている |
FC | FCに比べて排気煙、排気系閉塞性に優れている。別名はスモークレスタイプ。 |
FD | FCに比べて清浄性を高めたオイル |
自動二輪車4サイクルエンジン油規格
MA | 高い摩擦特性を持っているのが特長で、せん断安定性が高く、MT車に使用されている |
MA2 | MAの摩擦特性の範囲で粘度を高めにしたもので、MA2と指定されている車種は必ずこれを使用する |
MA1 | MAの摩擦特性の範囲内で粘度を低めにしたもので、MA1と指定されている車種はこれを必ず使用する |
MB | 摩擦特性が低く、スクーターに使用されることが多い |
4)ACEA規格
ACEA規格とは、 欧州車のエンジン用に定められたエンジンオイルの規格です。
ACEA規格はボルボやBMW、ルノーなどの欧州車メーカー15社が集まって制定されました。具体的には「A/Bカテゴリー」や「Cカテゴリー」などの表記があります。ACEAでは、ガソリン車とディーゼル車に同じエンジンオイルを使用します。
A3/B3 | 高性能エンジン用ロングドレイン油 |
A3/B4 | 高性能ガソリンおよび直噴式ディーゼルエンジン用ロングドレイン油 |
A5/B5 | 高性能エンジン用省燃費ロングドレイン油 |
添加剤・ベースオイルの特徴とポイントとは?
エンジンオイルのグレードを理解する上で、知っておきたいポイントが2つあります。
- 添加剤の種類
- ベースオイルの種類
- 粘度
それぞれ詳しく解説します。
添加剤の種類
添加剤は、エンジンオイルと混合させるとエンジン内部の洗浄や燃費の向上を期待できる商品です。
添加剤には具体的に以下の種類があります。
- 酸化防止剤
- 洗浄分割剤
- 粘度指数向上剤
- 摩擦調整剤
- 流動点降下剤
- 極圧剤
- 消泡剤
- 着色剤
添加剤にはさまざまな種類があり、ベースオイルと組み合わせると車の性能を最大限まで引き出せます。
ベースオイルの種類
ベースオイルは、エンジンオイルの原料となるオイルのことです。ベースオイルには、具体的に以下4つの種類があります。
- HVI
- 部分合成油
- 鉱物油
- 化学合成油
それぞれ詳しく解説します。
HVI
HVIは、鉱物油を精製して不純物を取り除いたベースオイルのことです。オイルが比較的安価で、手に入れやすいという特徴があります。
部分合成油
部分合成油は、化学合成油と鉱物油を混合させて作られたベースオイルです。
化学合成油と鉱物油のそれぞれのデメリットを補う形で作られているため、オイル自体の性能に優れています。
部分合成油は、主に長距離運転をする方におすすめです。
鉱物油
鉱物油は、原油を蒸留して不要な成分や有害物質が取り除かれているベースオイルの1種になります。
一般的に普及してるオイルで、近場で街乗りでしか車を使用しない方には最適なエンジンオイルです。
化学合成油
化学合成油は、オイルを精製する過程で発生する不純物を限りなく取り除き、高純度にしたベースオイルです。
潤滑性能に優れており、レース車などに使用されるケースが多い傾向があります。
ヨロストのエンジンオイルはこちら
愛車に合うオイルの確認方法を紹介!
エンジンオイルを確認する際には、エンジンルーム内にあるオイルレベルゲージで確認することをおすすめします。オイルレベルゲージとは、エンジンルーム内にある黄色やオレンジのリング上の棒のことです。オイルレベルゲージを確認すると、オイル量も確認でき、目視の状態でオイルの汚れを把握できます。
また、自分の愛車に合ったエンジンオイルを選ぶためのポイントもご紹介します!
1)最新かどうかで判断をしない
一つ目のポイントは、最新のものだからという理由で選ばないことです。もちろん、最新のエンジンオイルが良い場合もありますので一概には言えませんが、最新だからといって最適とは限りません。
例えば、旧車に現在のトレンドである粘度の低いエンジンオイルを使用すると、エンジンに負荷がかかりトラブルの原因となってしまうかもしれません。反対に最新の車に古いグレードのオイルを使用すると、車本来の性能を発揮できない可能性があります。
自分の愛車に合ったグレードのエンジンオイルを選ぶことが大切でしょう。
2)値段で判断をしない
二つ目のポイントは値段だけで判断しないことです。同じ粘度、同じグレードのエンジンオイルでも、メーカーによって値段は様々。使用されているベースオイルなどによって値段が左右されます。
安いエンジンオイルを使用したからといってエンジンが壊れる訳ではありませんし、反対に、高いエンジンオイルを使用していれば良いというものでもないのです。
大切なことはオイル交換を怠らないことです。
高いエンジンオイルを使用したとしても、オイル交換をサボっていては意味がありません。安いオイルでオイル交換を怠らないことの方が大切なのです。
3)エンジンに合っているかどうかを確認
三つ目のポイントはエンジンに合ったものかどうか確認することです。オイルのグレードや規格、粘度など、自分の愛車に合ったエンジンオイルか、しっかりと確認しましょう。値段や品質も大切ですが、最も大切なポイントは自分の愛車のエンジンに合っているかどうかです。
まとめ
エンジンオイルのグレードによってオイル自体の性能が異なります。
しかし、いくらオイルの性能が良い商品を購入しても、車種ごとに適したエンジンオイルを使用しなくては、意味がありません。
車のエンジン性能を最大限に引き出すためには、車種ごとに適合したエンジンオイルを確認する方法がおすすめです。
愛車に合うエンジンオイルを確認する場合には、エンジンルームを開き、オイルレベルゲージを確認してみましょう。エンジンオイルを車に入れる際には、車に適した添加剤の注入をおすすめします。
この記事の内容を参考にして、是非車種ごとに合う最適なエンジンオイルのグレードを見つけてみてください。
ヨロストのエンジンオイルはこちら
エンジンオイルを購入するならヨロストがおすすめ
![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0616/8435/1159/files/image1_3afb15ea-d684-452b-aa15-b839a5d467fb_1024x1024.png?v=1690264102)
引用元:ヨロスト公式HP
エンジンオイルを購入するのであればヨロストがおすすめです。ヨロストは、自動車・バイク整備用品・物流用品のオンライン通販専門店で、「BETTER THAN NOW!」を合言葉にしています。
車やバイクは毎日使うものだからこそ、整備用品はこだわりたいものです。ヨロストでは、「こんな商品が欲しかった」となるような商品を取り揃えています。他社では見つからないような商品も揃えているので、今までだと物足りなかったという方はぜひ一度ラインナップを見てみてください。
また、ECサイトでは珍しく電話での対応も重要視しています。買い物をする際は会話を大切にしたいと考えている方は、ヨロストがおすすめです。
ヨロストのエンジンオイルはこちら