突然のバッテリー上がり、焦りますよね。でも大丈夫!ジャンプスターターがあれば、エンジンを再始動させることができます。このページでは、初心者の方でも安全に使えるよう、ジャンプスターターの基本から使い方、注意点までを写真付きで分かりやすく解説します。
さらに、バッテリー上がりの原因や予防策、ジャンプスターターがない場合の対処法まで紹介します。救援(JAFなど)を呼ぶ前に、まずはこの記事をチェック!いざという時に慌てないよう、準備をしておきましょう。
バッテリー上がりとは?

バッテリー上がりとは、車のバッテリーに蓄えられた電気が不足し、エンジンを始動させるために必要な電力を供給できなくなった状態を指します。
車のバッテリーは、エンジンを始動させるだけでなく、ヘッドライトやカーナビ、エアコンなど、車内のさまざまな電装品に電力を供給する重要な役割を担っています。通常、エンジンが動いている間はオルタネーター(発電機)が作動し、バッテリーを充電しながら電装品へ電力を供給するという仕組みです。
しかし、エンジンを停止した状態で電装品を使い続けたり、長期間車を使用しなかったりすると、バッテリーの充電量が減少していきます。使われる電気の量がバッテリーに蓄えられた電気の量を上回ったとき、バッテリー上がりが発生するのです。
バッテリーが上がってしまうと、エンジンの始動ができなくなるだけでなく、ドアロックの解除やパワーウィンドウの操作など、基本的な機能さえ使えなくなってしまいます。ドライバーであれば誰もが一度は経験する可能性のあるトラブルだからこそ、原因や対処法を正しく理解しておくことが、安心で快適なカーライフを送るための必須知識と言えます。
バッテリー上がりの原因は?

バッテリー上がりは、突然起こるように見えて、実は日常の何気ない行動の積み重ねが原因となっていることがほとんどです。では、具体的にどのような状況でバッテリーの電力が消費され、バッテリー上がりに至ってしまうのでしょうか。
ここでは、多くのドライバーが陥りがちな代表的な原因を取り上げ、それぞれについて詳しく解説していきます。
ランプの消し忘れ
バッテリー上がりの原因として最も多いのが、各種ランプ類の消し忘れです。特にルームランプ、ヘッドライト、ハザードランプなどは、エンジンを停止した状態でも点灯し続けるため、うっかり消し忘れると一晩でバッテリーを使い果たしてしまうことがあります。
ルームランプは、車内で荷物を探したり、地図を確認したりする際に点灯させることが多いですが、そのまま消し忘れて車を離れてしまうケースが頻繁に見られます。特に昼間は明るいため、ランプが点いていることに気づかないまま駐車してしまうことも珍しくありません。
半ドアの状態でルームランプが点灯し続けていた、というケースもあります。ヘッドライトについては、最近の車種ではオートライト機能が搭載されており、エンジンを切ると自動で消灯する仕組みになっているものが多いですが、古い車や一部の車種では手動で消す必要があるため、注意が必要です。
ハザードランプも同様に、路上での停車時や駐車時に点灯させたまま忘れてしまうことがあります。ハザードランプは両側のウインカーが同時に点滅するため、消費電力も大きく、長時間点灯させ続けるとバッテリーへの負担が大きくなります。
エンジンを切った状態でのエアコン使用
もう一つの代表的な原因が、エンジンを切った状態、つまりアクセサリー電源の状態での電装品の使用です。
エアコンやカーオーディオは消費電力が大きいため、エンジンが動いていない状態で長時間使用すると、あっという間にバッテリーが上がってしまいます。夏場の暑い日や冬場の寒い日に、車内で休憩する際にこうした使い方をしてしまうドライバーは少なくありません。
アクセサリー電源とは、エンジンキーを「ACC」の位置に回した状態のことで、この状態ではエンジンは動いていませんが、オーディオやシガーソケットなどの電装品が使用できます。しかし、エンジンが停止しているためオルタネーターは作動しておらず、バッテリーの充電は行われません。
つまり、使った分だけバッテリーの電力が減っていく一方なのです。特にエアコンは、コンプレッサーを動かすために大きな電力を必要とするため、エンジン停止状態での使用は極めて危険です。真夏の車内で涼を取るために30分程度エアコンをつけっぱなしにしただけで、バッテリーが上がってしまうことも十分にありえます。
こうしたトラブルを避けるためには、エンジンを切った状態での電装品の使用は最小限に留め、長時間使用する場合は定期的にエンジンをかけてバッテリーを充電することが重要です。可能であればサブバッテリーやポータブル電源を用意するなど、別の対策を検討することをお勧めします。
バッテリー上がりの時に使う「ジャンプスターター」について解説!

バッテリーが上がってしまったとき、以前はロードサービスを呼ぶか、他の車からブースターケーブルで電力を分けてもらう「ジャンピングスタート」が一般的な対処法でした。しかし、これらの方法は時間がかかったり、周囲に協力してくれる車がいなかったりと、状況によっては実行が難しい面もあります。
そこで近年注目を集めているのが、「ジャンプスターター」という携帯型のバッテリー充電機器です。
ジャンプスターターとは、車のバッテリーが上がってしまった際に、エンジンを始動させるための補助電源のことです。モバイルバッテリーのようにコンパクトなサイズながら、強力な電流を供給することができます。
| メリット | デメリット |
|---|---|
|
|
ジャンプスターターの用途
前述のとおり、ジャンプスターターの最も一般的な用途は、車のバッテリー上がりへの対処です。車のバッテリーは、ヘッドライトの消し忘れや、長期間の使用などで電圧が低下し、エンジンがかからなくなることがあります。このような場合、ジャンプスターターを車のバッテリーに接続することで、エンジンを再始動させることができます。
近年では、ジャンプスターターは車のバッテリー上がりだけでなく、スマホの充電や、災害時の備えなど、様々なシーンで活躍できるよう、多機能な製品も増えています。車のバッテリー上がりの際に使用するイメージが強いですが、実際には様々なシーンで活用することができます。
スマートフォンの充電
最近のジャンプスターターには、USBポートが搭載されており、スマートフォンやタブレットなどの電子機器を充電できるものが増えています。外出先でスマートフォンのバッテリーが切れそうな時でも、ジャンプスターターがあれば安心です。容量の大きな製品を選べば、複数回充電することも可能です。
キャンプなどアウトドアでのバッテリーとして
キャンプなどのアウトドアシーンでは、電源の確保が課題となります。ジャンプスターターは、ポータブル電源としても活用できるため、LEDランタンや扇風機など、様々な電化製品を使用することができます。
また、災害時など、停電が発生した場合にも、非常用電源として役立ちます。
LEDライト機能
多くのジャンプスターターには、LEDライトが搭載されています。夜間の作業時や、災害時など、暗い場所での照明として活用できます。製品によっては、点滅機能やSOS信号を送信できる機能を搭載しているものもあり、緊急時にも役立ちます。
このように、ジャンプスターターは、車のバッテリー上がりだけでなく、様々なシーンで活躍する便利なアイテムです。ぜひ、この機会に一つ備えてみてはいかがでしょうか。
ジャンプスターターの使い方とは?手順通りに詳しく解説!

ここでは、車のバッテリー上がりの際に使用するジャンプスターターの使い方を7つのステップに分けて解説します。安全に作業を行うために、各ステップと注意点をしっかり確認しましょう。
①バッテリー残量を確認
ジャンプスターター本体の電源ボタンを押して電源を入れましょう。多くのジャンプスターターにはバッテリー残量を示すインジケーターが付いているので、使用前に残量を確認します。残量が不足している場合は、十分に充電してから使用してください。
②車のボンネットを開けてバッテリーの端子位置を確認
車のボンネットを開け、バッテリーのプラス端子とマイナス端子の位置を確認します。バッテリーのプラス端子は赤いカバー、マイナス端子は黒いカバーで覆われていることが多いです。カバーを外す際は、プラスドライバーが必要になる場合があります。
③ブースターケーブルを車に接続
ブースターケーブルの赤いクリップを車のバッテリーのプラス端子に接続します。このとき、クリップが他の金属部分に触れないように注意してください。
次に、ブースターケーブルの黒いクリップを車の車体のアースポイント(金属部分)に接続します。アースポイントは、バッテリーから離れた場所にあるボルトやナットなどが一般的です。車の取扱説明書に記載されている場合もあるので、確認してみましょう。
| 接続順番 | ケーブルの色 | 接続場所 |
|---|---|---|
| 1 | 赤 | 車のバッテリーのプラス端子 |
| 2 | 黒 | 車の車体のアースポイント |
接続の際は、クリップがバッテリーや車体に触れてショートしないように注意してください。
④ブースターケーブルをジャンプスターターに接続
ブースターケーブルの赤いクリップをジャンプスターターのプラス端子に接続します。
次に、ブースターケーブルの黒いクリップをジャンプスターターのマイナス端子に接続します。ジャンプスターターの端子には、プラスとマイナスの記号が表示されているので、確認してから接続しましょう。
⑤車のエンジンをかける
ジャンプスターターを接続したら、車のエンジンをかけます。エンジンがかかりにくい場合は、数分待ってから再度試してみてください。
1回の始動でエンジンがかからない場合は、無理に繰り返さず、時間を置いてから再試行しましょう。
車のエンジンがかからない場合はどうする?
何度か試してもエンジンがかからない場合は、以下の原因が考えられます。
- バッテリーの寿命
バッテリーの寿命が近づいていると、ジャンプスターターを接続してもエンジンがかからない場合があります。バッテリーの寿命は一般的に2~3年程度とされています。
- オルタネーターの故障
オルタネーターは、エンジンが稼働中にバッテリーを充電する役割を担っています。オルタネーターが故障していると、バッテリーが充電されず、エンジンがかかりません。
- その他の原因
スターターモーターの故障や燃料系統のトラブルなど、バッテリー上がり以外の原因も考えられます。
これらの場合は、専門業者に点検を依頼しましょう。
⑥ブースターケーブルを外す
車のエンジンがかかったら、ブースターケーブルを外します。外す際は、接続時とは逆の順番で行います。
| 取り外し順番 | ケーブルの色 | 接続場所 |
|---|---|---|
| 1 | 黒 | ジャンプスターターのマイナス端子 |
| 2 | 赤 | ジャンプスターターのプラス端子 |
| 3 | 黒 | 車の車体のアースポイント |
| 4 | 赤 | 車のバッテリーのプラス端子 |
ケーブルを外す際は、クリップがバッテリーや車体に触れてショートしないように注意してください。
⑦車を走らせてバッテリー充電を満タンにする
ブースターケーブルを外した後、30分程度車を走行させてください。走行することで、オルタネーターがバッテリーを充電します。車のバッテリーが完全に充電されていない状態でエンジンを停止すると、再びエンジンがかからなくなる可能性があるので注意が必要です。
ジャンプスターターを外すときはどうする?

ジャンプスターターを安全に取り外すには、以下の手順に従ってください。
- 車のエンジンを停止する。
- ジャンプスターターの電源を切る。
- ジャンプスターターと車の接続を外す。
車のエンジンを停止する。
まず、エンジンがしっかりかかったことを確認したら、一度エンジンを停止させてください。エンジンをかけたままケーブルを外すと、突然の電圧変化により車の電装品に負担がかかる可能性があります。製品によってはエンジンをかけたまま外す手順を推奨しているものもあるため、使用しているジャンプスターターの取扱説明書を必ず確認してください。
ジャンプスターターの電源を切る。
次に、ジャンプスターター本体の電源ボタンがある場合は、それをオフにします。多くのジャンプスターターは自動的に給電を停止する機能を持っているため、特別な操作が不要な場合もあります。本体のインジケーターランプが消えていることも確認しましょう。
ジャンプスターターと車の接続を外す。
ジャンプスターターと車の接続を外す段階が最も重要なポイントで、ケーブルを外す順番は、取り付けた時と逆の順序で行います。
具体的には、まず黒いマイナス(−)ケーブルをバッテリーのマイナス端子から外し、次に赤いプラス(+)ケーブルをプラス端子から外します。この順序を守ることで、ショートのリスクを最小限に抑えることができるからです。ケーブルを外す際は、金属部分が他の金属に触れないよう注意し、慎重に作業を進めてください。
ケーブルをすべて外したら、ジャンプスターター本体からブースターケーブルを取り外し、安全な場所に保管します。その後、再びエンジンをかけて正常に始動することを確認しましょう。エンジンがかかったら、バッテリーを十分に充電するため、30分から1時間程度は車を走らせることをおすすめします。
ジャンプスターターの注意点を紹介!無い場合はどうする?

ジャンプスターターは、いざという時に役立つ便利なアイテムですが、安全に使用する上で注意すべき点があります。また、保管方法や充電の頻度など、正しく理解しておきたいポイントを押さえておきましょう。
ジャンプスターター保管時の注意点
ジャンプスターターは、高温多湿の場所や直射日光の当たる場所での保管は避けましょう。バッテリーの劣化を招き、発火や爆発の危険性があります。理想的な保管場所は、直射日光の当たらない風通しの良い冷暗所です。
また、小さなお子様やペットの手の届かない場所に保管することも大切です。誤って使用したり、口に入れてしまうことを防ぐために、収納ケースに入れたり、高い場所に保管するなどの対策をしましょう。
ジャンプスターターは定期的に充電が必要!
ジャンプスターターは、使用頻度に関わらず、定期的に充電を行うことが重要です。充電を怠ると、いざという時にバッテリーが空になっていて使用できないことがあります。
また、バッテリーの寿命を縮めることにもつながります。充電の頻度は、使用頻度や保管環境によって異なりますが、少なくとも3ヶ月に1回は充電するようにしましょう。
充電する際は、必ず付属の充電器を使用し、指定の電圧・電流を守ってください。また、充電が完了したら、充電器からジャンプスターターを取り外しておきましょう。充電中に異常な発熱や異臭を感じた場合は、直ちに充電を中断し、販売店やメーカーに相談してください。
バッテリー上がりでジャンプスターターが無い・使えない場合は?
バッテリー上がりを起こしてしまった場合、ジャンプスターターがあれば便利ですが、所有していなかったり、使えない状況もあります。そのような場合は、以下の方法を試してみましょう。
1. ロードサービスを利用する
JAFや自動車保険のロードサービスに加入している場合は、ロードサービスを呼びましょう。電話で状況を伝えれば、現場まで駆けつけてくれ、バッテリー上がりを解消してもらえます。ロードサービスは、バッテリー上がり以外にも、パンクやキーの閉じ込めなど、様々なトラブルに対応してくれるので、加入しておくと安心です。
2. ブースターケーブルを使って他の車から救援してもらう
近くに車を停めている人がいれば、ブースターケーブルを使って救援してもらう方法があります。この方法は、他の車のバッテリーを利用して、自分の車のエンジンを始動させるというものです。
ただし、ブースターケーブルの接続を誤ると、感電や車両の故障につながる可能性があるので、手順を正しく理解しておくことが重要です。不慣れな場合は、無理せずロードサービスを依頼しましょう。
| 手順 | 接続元(救援する車) | 接続先(救援される車) |
|---|---|---|
| 1 | プラス端子(+) | プラス端子(+) |
| 2 | マイナス端子(ー) | エンジンブロックの金属部分 |
接続の手順を間違えるとショートや故障の原因になります。自信がない場合は、ロードサービスを利用しましょう。
3. 押しがけをする
マニュアル車の場合、押しがけという方法でエンジンを始動させることができます。これは、車を一定の速度まで押してもらい、その勢いを利用してエンジンをかけるという方法です。ただし、AT車では押しがけはできません。
また、坂道や交通量の多い場所では危険なので、安全な場所で行うようにしましょう。押しがけは、ある程度の力が必要となるため、複数人で協力して行うようにしてください。
これらの方法を試してもエンジンがかからない場合は、バッテリー以外の部分が故障している可能性があります。無理にエンジンをかけようとせず、専門業者に依頼して点検してもらいましょう。
ジャンプスターターは、正しく使用・保管すれば、非常に便利なアイテムです。注意点を守り、安全に活用しましょう。
ジャンプスターターならヨロスト
ジャンプスターターは、正しく安全に使用することで、いざという時に役立つ便利なツールです。安全に配慮し、様々なシーンで活用しましょう。
数多くのメーカーから様々な種類のジャンプスターターが販売されていますので、用途や予算に合わせて最適なものを選ぶことがおすすめです。
充電を行う際は、適切な方法と時間を守り、安全に注意してください。





















